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お茶の魅力を啓蒙したい―― <シドニー発>ルーズリーフ茶葉専門のティー・ブランド 『T Totaler』

2014.04.12

アメリカ西海岸から世界へと浸透したサード・ウェーブの余波を受け、ここ日本でも、豆や焙煎にこだりを持ったコーヒー店が続々登場しています。

かくいう筆者もコーヒー好きで、南方帰りの祖父が愛したベトナム・コーヒー(我が家のそれはエスプレッソ並みに濃いコーヒーに甘~い練乳をどっぷり投入するというパンチの効いた一杯でした)に幼少から親しみ、大人になった今でもコーヒーをやたら濃く淹れてしまう癖が抜けきれなかったりするのですが。じつはコーヒーと同じくらい、もしくはそれ以上に紅茶が好きだったりします。

そんな筆者が兼ねてから不思議に思っていたこと…。それは、「紅茶はなぜいまいちブレイクしないのか?」ということです。

スタバに行けば、ミルクひとつとっても低脂肪・無脂肪・豆乳というオプションが選べるのに。さらに言えば、フォームドミルクやホイップの量まで加減できたりもするのに、なぜ紅茶は自由にカスタムできないのか? 高いレベルのコーヒーを出すカフェは町中にあるのに、こと紅茶になると一気に選択肢が少なくなってしまうのはなぜなのか?というか、そもそも紅茶をウリにしたカフェがなぜ見当たらないのか?…そんな疑問を抱きつつ週末のカフェでエスプレッソをすする筆者の目に飛び込んできたのが、今からご紹介する『T Totaler』のニュース。紅茶ファンの皆さん、朗報ですよ!


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オーストラリアはシドニーに登場した『T Totaler』は、お茶の魅力をあらゆる角度から発信する紅茶&ブレンド茶葉のティー・ブランド。インスタント仕様のティーバッグではなく、あくまでお茶本来のおいしさが味わえるルーズリーフにこだわったラインナップで話題の、知る人ぞ知るご当地ブランドです。
創立者のアンバー・ハドソン(Amber Hudson)は理想の茶葉を求めて30ヶ国を旅したこともあるほどのお茶好きで、「みんなが持ってるお茶の概念を根底から変えたい!」と、2012年にこのブランドを立ち上げたのだとか。

そんな、お茶への並ならぬ愛情と情熱をもつアンバーが作ったブランドということで、そのクオリティはお墨付き。

オーストラリア中から信頼性が高く、品質に優れた食材が集まる市場=The King Cross Organic Food Marketにオープンした期間限定ショップが評判となり、シドニーのローカルニュースに精通するAlt Mediaの年末企画“ベスト・オブ・シドニー賞”で、2013年の“BEST TEA”にも選ばれたという実力派。
目下 『T Totaler』はシドニー郊外にあるMarrickville Organic Marketで、茶葉をテイスティングしながらお茶について学べる屋台を毎週日曜に出店中。いずれは、こだわりのお茶を気軽に楽しめる“ティー・バー”をオープンする予定で、いまは彼女がもつ知識をシェアすることに情熱を注いでいるんだそうです。


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『T Totaler』の茶葉は現地のコーヒー通たちの間ですでによく知られているようなのですが、「コーヒーブームに押されてお茶の存在が忘れられてる、って感じる時があるの。シドニーという町はコーヒーにとても精通しているけれど、お茶にアプローチする方法だってもっと沢山あるはずなのよ」と、アンバー。

「たとえば、チョコレートに合わせるなら、コールド・ドリップ方式で淹れた“フレンチ・アールグレイ・ホワイト”のチャイが最高。この茶葉は抗酸化作用がとても高くて塩キャラメル味のポップコーンなんかにもよく合うんだけど、チャイ特有のスパイシーな風味がチョコの甘さをピリッと引き締めて、本当においしいの!」

このような熱いコメントを読むと、たしかに、ハーブやお茶のもつ成分・効能を踏まえ、コンシェルジュ的視点で提案をくれるティー・ショップがあれば、紅茶への興味も俄然湧いてきそうだなと感じます。
その日の気分や体調に合わせて新しい茶葉を試したり、ブレンドを愉しんだりする…そんなことが気軽にできれば、もっとカジュアルに、そしていっそう真剣にお茶と向き合いたくなりそうな気もしますよね。


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「ハーブやお茶が身体を活性化させたり、リラックスさせたりするという事実をもっと伝えたいし、お茶のもつ魅力を啓蒙したい。病院のカルテのように顧客の“フレーバー・プロフィール”を作って、その時々の好みや目的に合わせた“その人だけの完璧な茶葉”をカスタムする―― そういった本当の意味でのオリジナル・ブレンドを提案していきたいの」と語るアンバー。

彼女の紅茶愛はオーストラリアで育った茶葉のみを扱うことで地産地消へと繋がり、リサイクル可能なパッケージを一つひとつ手作りすることで環境保護にも繋がっています。そして、ただ茶葉を販売するだけでなく“素材・淹れ方・飲み方”といったノウハウを広めてお茶の愉しみを提案することで、私たちに“新たな創造的体験”を与えてくれているのではないでしょうか?


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来るべき「紅茶通の時代」を予感させる、T Totaler登場のニュース。
週末のカフェテラスで新聞を読む紳士のテーブルから、珈琲ではなく、紅茶の香りが漂ってくる日もそう遠くないかもしれません。

おいしい茶葉を知ることがステイタスとなり、街角のカフェで自由に紅茶をカスタムして味わう―― そんなドリンク業界の下克上に思いを馳せつつ、筆者もいまから紅茶を淹れてこようと思います。やっぱり今日は、ルーズリーフかな。


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Reference:Totally Tea
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